健診の異常

尿蛋白

検査の目的

尿蛋白尿蛋白検査は腎臓の機能が正常に働いているかを調べる検査で、採取した尿の中に試験紙を入れて蛋白質の有無を調べます。本来であれば、血液中の蛋白質は分子のサイズが大きいために腎臓でろ過されず、尿の中にはほとんど含まれません。しかし、腎臓の機能が低下していると、尿の中に蛋白質の量が通常よりも多く漏れ出してしまいます。なお、尿蛋白検査で異常が発見された場合、24時間分の尿を採取して尿の中の蛋白質の量を調べる定量検査を行うことで、より詳しく状態を調べていきます。定量検査では1デシリットルの尿の中の蛋白質の量を測定し、正常であれば陰性(-)、蛋白質が尿に漏れ出している場合は陽性となり、漏れ出している程度によって(+-)(+)(++)(+++)と変わっていきます。

蛋白尿が陽性になる原因

急性腎炎、慢性腎炎、ネフローゼ症候群、膀胱炎、尿路結石、妊娠中毒症などの病気を患っていると、陽性となることがあります。しかし、少量の蛋白質でも検査では陽性反応が出るため、腎臓に異常がない場合でも陽性となることがあります。例えば、激しい運動の後、入浴後、生理の前後、寒暖差が激しい環境、強い精神的ストレスや興奮状態となっている際には、陽性反応が出やすいと考えられています。

尿糖

通常であれば、尿の中には糖分がほとんど含まれませんが、何らかの原因によって尿の中の糖分(尿糖)の量が増えることがあります。尿糖の量は、試験紙を尿の中に入れることで簡単に測定が可能となっており、糖尿病のスクリーニング検査としても実施されています。尿糖検査の結果は(-)~(4+)で現れ、(-)は陰性で尿糖は少量しか含まれていない状態です。一方で、(+)は陽性で尿糖が正常値よりも多く含まれている状態です。また、+の横の数字は尿糖の多さを表しています。なお、(±)という結果が現れることもあり、(1+)~(4+)ほど尿糖量は多くないが正常値は超えているということで、陽性(要注意の状態)の扱いとなります。

尿糖が陽性になる原因

尿糖が陽性となる原因は様々考えられますが、代表的な例としては、血糖値の上昇、妊娠、腎性尿糖(腎臓で糖を再吸収する機能が低下すること)が挙げられます。また、糖尿病をはじめとする様々な病気を患うことも原因となり得ます。さらに、糖分の多い偏った食事や服薬している薬の影響によって一時的に高血糖となることで陽性反応が出ることもありますので、注意が必要です。

尿潜血

尿潜血検査は女性の方が陽性となる割合が高く、加齢によって陽性率はさらに上がる傾向にあります。しかし、陽性の方の中には疑陽性の方もいらっしゃるため、正確に血尿の診断を下すには、尿沈渣によって採取された尿中の赤血球を直接確認し、優位個数以上存在するか調べる必要があります。なお、尿沈渣は赤血球の形態を確認することも可能な検査ですので、血尿の原因が泌尿器科疾患なのか、もしくは腎臓内科疾患なのかを区別する上でも非常に有効な方法となります。
そして、実際に血尿の確定診断となれば、超音波検査によって腎臓や膀胱の大きさや形をより詳しくチェックし、尿の中に悪性細胞が存在しないかどうかも合わせて確認していきます。
なお、40歳以上の男性で喫煙の習慣がある方、排尿に関するお悩みを持たれている方、膀胱炎などの尿路感染症を頻繁に発症する方については、尿路悪性腫瘍の発症リスクが高い状態ですので、ぜひ一度検査することをお勧めします。

尿潜血が陽性になる原因

急性膀胱炎や腎盂腎炎などの尿路感染症によって炎症を起こして血尿の症状が現れることがあります。子供の場合はアデノウイルスの感染が原因となることもあります。介護を要必要とする高齢者の場合、おむつや尿道カテーテルによる炎症が原因となることもありますので、介助者の方は注意してください。尿路結石が原因となる場合、結石が尿路を通過する際の傷で血尿が出ることもありますが、特に痛みなどの自覚症状がない場合でも血尿が出ることがあります。また、前立腺がんや膀胱がんといった泌尿器系の腫瘍が原因となることもありますが、良性腫瘍であっても血尿の症状が現れる方もいます。さらに、女性の場合は、生理の数日前に肉眼では確認できないくらいの少量の潜血が確認されることもあります。

白血球

腎臓や膀胱などの炎症が原因となって、尿中に白血球が混ざっていることがあります。ウイルスや細菌への感染、尿路の腫瘍や結石、アレルギー、薬剤などが炎症の主な原因として挙げられます。

白血球が異常になる原因

腎尿路系の疾患やアレルギー性膀胱炎、間質性腎炎、尿路変更の手術をした後、尿路結石のほか、薬剤性腎障害による腎炎悪性リンパ腫、白血病など白血球に異常が生じることが原因と考えられています。

ケトン体

人間は、ブドウ糖やグルコースなどの糖分をエネルギーの源として体内で燃焼しています。しかし、血中のブドウ糖の量は全血液の中の約5g程度と非常に少ないため、普段は肝臓の中にブドウ糖をグリコーゲンに変えて保存しておき、必要な時にそのグリコーゲンを分解してエネルギーを消費します。そして、尿ケトンとは尿中に含まれるケトン体のことで、採取した尿の中に試験紙を入れることで簡単に量を調べることができます。

ケトン体が陽性になる原因

ダイエットのため極度に炭水化物を制限したり食事を絶つこと、摂食障害、慢性的な嘔吐・下痢、激しい運動、妊娠、過剰な飲酒、糖尿病などが主な原因として挙げられます。

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